俺……もとい、私は現在ダアトに居る。
無論、踊り子として路銀を稼ぎながらだ。
色んな所を放浪しながら路銀を稼いでいたのだが、それなりに人気が出る様になった。
あのナイトメア・サーカスの次に有名な存在になった私。

魅惑の踊り子。として、何気にピオニーの前で踊った覚えもある。
それにしても、私が女として作られてから早三年。
時間の流れと言うのは、はやいものだな。と、思いつつ。
このダアトで、行おうとしている路銀稼ぎと悪戯を思い浮かべて笑う。

ダアトの街に入れば、後は宿屋に立ち寄り踊る許可を貰い宿屋の前で、踊りを開始する。
無論、すぐに踊る訳じゃない。宿屋で部屋を一室借りて、其処で踊り用の服に着替えてだ。
一年前は、素で踊り子の服ばかりで歩いていたが、踊り子の服は、踊りと言う激しい動きでも
ズレ落ちない様に出来ている為、かなり窮屈なのだ。

まぁ、まともな路銀が無かったからしょうがなかったが……
今では、普段着る旅用の服と、路銀稼ぎの踊り子の服と分けている。

踊れば踊る。踊らば踊れ。
シャンシャンシャンと、飾りがぶつかり合い涼やかな音が立つ。
踊りは、大体三十分程度で終わらせる。
すると、大抵は、見物料として私の前に置いてある箱に、金を入れてくれる。
入れないやつは入れない。入れるやつは入れる。そんだけ。

私は、見物料をさっさと回収すると宿屋にすばやく入る。
たまに、私を春を売る輩と一緒にして来るヤツが居るのでソレを撒く為でもある。
別段襲われても、叩きのめせるのだが、めんどくさいのでやらない。

さて、夜になるまで、暇になるなぁ。と、私は、さっさと普段の服に着替えて思う。




夜。私の悪戯の時間の開始だ。
まず、物音一つ立てずに教会内に潜入。
何万回とループを繰り返した私にとって、教会は庭みたいなもの。
隠し通路だって覚えている。

目指すは、シンクの部屋。篭絡してやる。
と、思ってるが……女の体は、初めてなので良く判らないが、なんとかなるだろう。
そんな事を考えていたらあっさりとシンクの部屋に到着した。
ノックを一度してから、扉を開ける。

「だれ?」

と、シンクは椅子に座って此方を見ていた。
久々に見るシンクの顔に、ニンマリと笑みを浮かべながらに私はこういう。

「襲いに来た不審人物」

むろん性的な意味でだ。







此処からは声でお楽しみください。

「いったぁ〜……」
「ちょ!? あんなに煽っておいて初めて!?」
「う、うるさいなぁ……そこらの男に大切なモンやる気しなかったんだよ」
「だ、だからって、なんで僕さ」
「……一目ぼれ?」
「疑問系かよ!?」
「まぁいいから……」

「あ、あ、あ、う、ん!」
「初めての癖に、なんで、んな、れてん、のさ!」
「ひ、み、つ〜」

シンクを絆しました。










何をしたいのかわからないんだぜ? by黒百合/S.A.